カテゴリー:創作活動一覧
札幌の夏はいつもそうなんですが、まだ来ないかな?といつも来るのが遅いくせに、
来たらワーワー騒いであっという間にいなくなってしまいます。
もう、空は秋ですよ。
秋といえば収穫の秋、アートスタジオ庭に植えた植物も元気に育っています。
写真右の緑は、イタリア人ダンサーマルスカ・ロンキが植えたカボチャ、すげぇ繁殖力。
そして、そこでポーズをとらされているのが、詩人の大崎清夏さんです。芸術の秋部門ですね。
彼女は滞在中に喫茶こんで朗読会を実施したり、
札幌国際芸術祭 非公式 @SIAF_HACKさんとのトークイベントに出演したり、
その他にも
・現代詩手帖で連載中の詩の執筆
・企画進行中の絵本の文の執筆
・次作の構想の端緒をさぐる
・フィールドワーク(豊平川、百年記念塔、北海道博物館など)
・「たべるとくらしの研究所」安斎さんにお話を伺う
・「テンポラリースペース中森」中森さんにお話を伺う
・三角みづ紀さんとTMCで流しのギタリストの歌を聞く
・北海道新聞Iさん&山田航さんとアダノンキでビールを飲む
といった感じで、充実した日々を送っていたようです。
小林
アーティスト/Artist
大崎清夏 / Sayaka Osaki https://osakisayaka.com/
http://anagumasha.hatenablog.jp/
マルスカ・ロンキ/Maruska Ronchi https://maruskaronchi.wixsite.com/maru
三角みづ紀 / Mizuki Misumi http://misumimizuki.com/
リンク/Link
喫茶こん / cafe kon https://cafe000con.jimdofree.com/
庭プロジェクト / Garden Project
古本とビールアダノンキ https://twitter.com/adanonki
7月末に開催した、2018年の天神山アートキャンプ。
小学校5年生から中学校2年生までの子どもたちを対象に、講師/アーティストとして、関川航平さんを迎え、子ども向けのワークショップを行いました。
遅ればせながら、その様子をお伝えしたいと思います。
関川さんのイラストをメインに据えたこちらのチラシ。
その視覚的なインパクトのおかげか、今年もたくさんの方々から参加のご応募をいただきました。
みなさまありがとうございました。
たいへん残念ながら、全員は受け入れることができなかったのですが、なんとか定員を増やして、総勢29名の参加者を迎えることができました。
キャンプが始まってしょっぱなから、子どもたちに、言語学的なアプローチで「私たちはいったい何を見ているのか(見えていないのか)」という話をする関川さん。
「マッキー」という言葉を知っているからマッキーを捉えられて、「床」という言葉を知っているから床を捉えられる。
「マッキーを見ているときにも床は目に入っているのに、”床”と意識して見たときの床とは、見え方が全く違うよね」といったことを丁寧に説明します。
そこで、まずは「名前」に注目して、「名前を呼べるもの、呼びづらいもの」をスタジオの中で探してみよう、という「名前でみる」課題が提案されました。
みんなで、スタジオには何があったか、ということを共有したあとに、「名前でみる」以外の見方はどんなものがあるかを考えながらみてみよう、と、外に出て散策しました。
外は30度近い気温で、乾いた北海道の夏らしいお天気でした。
他の人に伝えようとしたときに、どうしても”こぼれ落ちてしまうもの”についての話を子どもたちに伝える関川さん。
私たちは、何かを見たときに、「テレビ塔を見たんだ」といったように、言葉にすることはできますが、その言葉から伝わる情報というのは、ほんとうにごくわずかなものです。
近所の銭湯から帰ったあとは、夜ご飯です。
初日の夜ご飯は、ビビンバとスープでした。
ご飯の後は、自由時間。
みんな卓球をしたり、トランプをしたりと、楽しんでいました。
2日目の朝食です。
おにぎりにおかず、味噌汁と、和風の献立です。
初日を振り返りつつ、より核心をついた話をする関川さん。
前述したような、”こぼれ落ちてしまうもの”に言及するのがアーティストだと思っている、ということを語ってくれました。
お話のあとは、外に出て、自分なりの見方について考えてみる時間でした。
午後に、みんなでかき氷を作って食べました。
暑い日には最高のおやつですね。
そして、子どもたちに、この2日間に考えたことや、見たもの、発見した見方について話してもらう時間をとりました。
2日目の夜ご飯は、天神山名物(?)の流しそうめん。楽しく美味しくいただきました。
そしてなんと、2日目の夜は、スタジオ内のどこでも、自分の好きなところで寝ていいという、「寝る場所を見つけてみる」ことをしました。
みんな思い思いの場所でおやすみです。
最終日の朝ごはんは、自分で作るサンドイッチです。
お腹がいっぱいになったら、最後の課題「ぼんやり見る」、です。
何かを見ているときの、自分の状態を観察するという、内省的な内容です。
子どもたちには、何が見えているのでしょうか。
最後に、3日間の振り返りと、「見ること」についてのお話をする関川さん。
「こんなに長く一緒にいた家族、友達なのに、同じものを見ていても、全然違うものを受け取っている」ということ、その共有不可能性について。
しかし、「初めて会った人なのに、こんなにも同じものを受け取ることができている!」という経験だってあるということ。
「これから、いろいろ幸せなことや不幸せなことが起こると思うけど、自分で自分の見てるものくらい、きちっと把握して、大切にするのがいいと思う。」といったお話で、締めました。
このワークショップに参加した子どもたちは、将来、どういうことを考えていくのでしょうか。
「みる」について考える3日間でしたが、参加したその日から、まるっきり考え方が変わるという性質のワークショップではないような気がしています。
時間が経過してから、じわじわと自分の中で意味が大きくなっていく、”くさび”のような性質を持ったワークショップだったのではないでしょうか。
子どもたちと私たちにとって、この3日間が、絶対になくなることはない、ある種の経験として共有されたことは、なかなかに感動できることなのではないかと思っています。
山田
アーティスト/Artist
関川航平 / Kohei Sekigawa http://ksekigawa0528.wixsite.com/sekigawa-works
アーティスト/Artist
真 元 / Hazime Makoto http://makotohazime.wixsite.com/hazime
リンク / Link
『機械と芸術 -アート分析-』 / 『Machine and Art -Art Analysis-』
https://beigejackal76.sakura.ne.jp/event-item/2018/08/18638/
アーティスト/Artist
福田真知 / Masakazu Fukuda https://masakazufukuta.tumblr.com/
寺脇扶美 / Fumi Terawaki http://fumiterawaki.tumblr.com/
リンク / Link
トオンカフェ / TO OV cafe https://toovcafegallery.shopinfo.jp/
『きらめきの結晶体/紡がれる物語』 https://toovcafegallery.shopinfo.jp/posts/4597367