こちらは、大分県からやってきた秋田真介さんです。
秋田さんが手に持っているもの、、、何かわかりますか?
これは大麻飾りといって、御神事で使用される、祓い清め(はらいきよめ)の道具なのです。
神社にあるしめ縄などもその一種ですね。
精麻(せいま)と呼ばれる麻の繊維を用いて、作るこの飾り。
手で一つ一つねじり込み、縄を作ってゆきます。
一本は時計回り、一本は反時計回りでねじり込むことによって、しっかりとした縄になるとのこと。
それが陰と陽の関係も表しており、日本文化の奥深さもそこから見え隠れしています。
本人曰く、この地道な作業がたまらなく楽しいとの事。
ひとつひとつをじっくりとねじり込み、編んでゆくことで、気持ちも清々しく晴れてゆくのかもしれません。
実際にこの素材には心を落ち着ける効果もあるようです。
天神山滞在中にはこの大麻飾りのワークショップなどを行い、多くの方々が参加していたようです。
自然素材に触れながら、時を忘れ何かにじっと集中するというのは、
忙しい現代の人々には必要なのかもしれません。
「大麻」と耳にすれば、みな一様に「葉っぱ」の方の犯罪・悪いイメージを思い浮かべますが、
そもそもこの植物は我々にとっては非常に身近なものだったのかもしれません。
札幌市の麻生(あさぶ)、江別市の大麻(おおあさ)のように麻が名前に入る土地も多いですしね。
ちなみに、大麻は北海道のアイドル大泉洋の出身地ですね。
小林
アーティスト/Artist
秋田 真介 / Shinsuke Akita http://www.onenessism.com/taimadou/
リンク/Link
大麻 / Ohasa https://ja.wikipedia.org/wiki/大麻_(北海道)
大泉洋 / Yo Oizumi https://www.office-cue.com/profile_media/profile.php?t=2
ギター片手に日本全国、世界各国を渡り歩いている音楽家の黄金井脩さんです。
東京出身の黄金井さんはトランぺッターである父親の影響を受け、13歳で新宿にてバンド活動を開始。
銀座・赤坂・六本木で演奏経験を積み、20代後半にはビバリーヒルズにて
マイケル・ジャクソン、マービン・ゲイ、レイ・チャールズなどトップスターのボイストレーナーである
セス・リッグスの元で発声法を習得。日本人だと広瀬香美もレッスンうけてますね。
作詞・作曲や数々の映画・テレビ・CMなどでも活躍をしています。
そんな、黄金井さんですが、天神山滞在中には作曲活動に没頭していたり、
道内でのライブに参加したりなど多忙なご様子でした。
時たまスタジオから流れてくるギターの音色はとても優しく、癒されますね。
今回お忙しい中、気さくに色々と話をしてくれました。
またいつか、黄金井さんのギターの音色が天神山で響くといいですね。
小林
アーティスト/Artist
黄金井 脩 / Osamu Koganei http://blueasia.jp/
リンク/Link
セス・リッグス / Seth Riggs http://www.sethriggs.com/
真元(美術/大阪) http://makotohazime.wixsite.com/hazime
Park Jihong(映像/韓国)
アルカス佐世保(演劇/長崎) http://www.arkas.or.jp
Paavilainen Maija(美術/フィンランド)
映像によるまちづくり(映像/愛知) https://twitter.com/machituku
Rozier Sandline(工芸/フランス)
Lai Karen(美術/カナダ) https://karenlaiart.wordpress.com
Nicolas Boulard(美術/フランス) http://www.nicolasboulard.com/
松崎好訓(美術/神奈川)
Ming-Hwa Yeh(ダンス/台湾) http://minghwayeh.com/
Ralf Plessmann(写真/ドイツ) http://www.ralfplessmann.de/
中原茜(笑の内閣)(演劇/京都)http://warainonaikaku.sitemix.jp/
磯崎道佳(美術/ニセコ) http://www.isozakimichiyoshi.com/
Rebekah Coyan(美術/チェコ)
KONG,Yuk Yee(美術/香港) https://fatinakong.com/
NG,Yin Lam(美術/香港) https://www.ngyinlam.com/
CHIU,Yin Man(美術/香港)
KWONG,Man Chun(美術/香港)
CHRISTIAN HUSSEL(文芸/ドイツ) http://www.literaturport.de/Christian.Hussel/
道産子男闘呼倶楽部(演劇/東京) http://dosanko-otoko.com/
長坂有希(美術/大阪) http://www.akinagasaka.net/
Yan Lei(美術/中国) https://www.tangcontemporary.com/yan-lei
岡田明彦(工芸/京都) http://rousome.com/
Dobronyi, Peter(音楽/デンマーク) https://peterdobronyi.bandcamp.com/
蓮見孝(デザイン/札幌)
札幌の夏はいつもそうなんですが、まだ来ないかな?といつも来るのが遅いくせに、
来たらワーワー騒いであっという間にいなくなってしまいます。
もう、空は秋ですよ。
秋といえば収穫の秋、アートスタジオ庭に植えた植物も元気に育っています。
これは、イタリア人ダンサーマルスカ・ロンキが植えたカボチャ、すげぇ繁殖力。
そして、そこでポーズをとらされているのが、詩人の大崎清夏さんです。
芸術の秋部門ですね。
彼女は滞在中に喫茶こんで朗読会を実施したり、
札幌国際芸術祭 非公式 @SIAF_HACKさんとのトークイベントに出演したり、
その他にも
・現代詩手帖で連載中の詩の執筆
・企画進行中の絵本の文の執筆
・次作の構想の端緒をさぐる
・フィールドワーク(豊平川、百年記念塔、北海道博物館など)
・「たべるとくらしの研究所」安斎さんにお話を伺う
・「テンポラリースペース中森」中森さんにお話を伺う
・三角みづ紀さんとTMCで流しのギタリストの歌を聞く
・北海道新聞Iさん&山田航さんとアダノンキでビールを飲む
といった感じで、充実した日々を送っていたようです。
小林
アーティスト/Artist
大崎清夏 / Sayaka Osaki https://osakisayaka.com/
http://anagumasha.hatenablog.jp/
マルスカ・ロンキ/Maruska Ronchi https://maruskaronchi.wixsite.com/maru
三角みづ紀 / Mizuki Misumi http://misumimizuki.com/
リンク/Link
喫茶こん / cafe kon https://cafe000con.jimdofree.com/
庭プロジェクト / Garden Project
7月末に開催した、2018年の天神山アートキャンプ。
小学校5年生から中学校2年生までの子どもたちを対象に、講師/アーティストとして、関川航平さんを迎え、子ども向けワークショップを行いました。
遅ればせながら、その様子をお伝えしたいと思います。
講師/アーティストの関川航平さんのイラストをメインに据えたこちらのチラシ。
その視覚的なインパクトのおかげか、今年もたくさんの方々から参加のご応募を頂戴しました。みなさまありがとうございました。
たいへん残念ながら、全員は受け入れることができなかったのですが、なんとか定員を増やして、総勢29名の参加者を迎えることができました。
キャンプが始まってしょっぱなから、子どもたちに、言語学的なアプローチで「私たちはいったい何を見ているのか(見えていないのか)」という話をする関川さん。
「マッキー」という言葉を知っているからマッキーを捉えられて、「床」という言葉を知っているから床を捉えられる。
「マッキーを見ているときにも床は目に入っているのに、”床”と意識して見たときの床とは、見え方が全く違うよね」といったことを丁寧に説明します。
そこで、まずは「名前」に注目して、「名前を呼べるもの、呼びづらいもの」をスタジオの中で探してみよう、という「名前でみる」課題が提案されました。
みんなで、スタジオには何があったか、ということを共有したあとに、「名前でみる」以外の見方はどんなものがあるかを考えながらみてみよう、と、外に出て散策しました。
外は30度近い気温で、乾いた北海道の夏らしいお天気でした。
他の人に伝えようとしたときに、どうしても”こぼれ落ちてしまうもの”についての話を子どもたちに伝える関川さん。
私たちは、何かを見たときに、「テレビ塔を見たんだ」といったように、言葉にすることはできますが、その言葉から伝わる情報というのは、ほんとうにごくわずかなものです。
近所の銭湯から帰ったあとは、夜ご飯です。
初日の夜ご飯は、ビビンバとスープでした。
ご飯の後は、自由時間。
みんな卓球をしたり、トランプをしたりと、楽しんでいました。
2日目の朝食です。
おにぎりにおかず、味噌汁と、和風の献立です。
初日を振り返りつつ、より核心をついた話をする関川さん。
前述したような、”こぼれ落ちてしまうもの”に言及するのがアーティストだと思っている、ということを語ってくれました。
お話のあとは、外に出て、自分なりの見方について考えてみる時間でした。
午後に、みんなでかき氷を作って食べました。
暑い日には最高のおやつですね。
そして、子どもたちに、この2日間に考えたことや、見たもの、発見した見方について話してもらう時間をとりました。
2日目の夜ご飯は、天神山名物(?)の流しそうめん。楽しく美味しくいただきました。
そしてなんと、2日目の夜は、スタジオ内のどこでも、自分の好きなところで寝ていいという、「寝る場所を見つけてみる」ことをしました。
みんな思い思いの場所でおやすみです。
最終日の朝ごはんは、自分で作るサンドイッチです。
お腹がいっぱいになったら、最後の課題「ぼんやり見る」、です。
何かを見ているときの、自分の状態を観察するという、内省的な内容です。
子どもたちには、何が見えているのでしょうか。
最後に、3日間の振り返りと、「見ること」についてのお話をする関川さん。
「こんなに長く一緒にいた家族、友達なのに、同じものを見ていても、全然違うものを受け取っている」ということ、その共有不可能性について。
しかし、「初めて会った人なのに、こんなにも同じものを受け取ることができている!」という経験だってあるということ。
「これから、いろいろ幸せなことや不幸せなことが起こると思うけど、自分で自分の見てるものくらい、きちっと把握して、大切にするのがいいと思う。」といったお話で、締めました。
このワークショップに参加した子どもたちは、将来、どういうことを考えていくのでしょうか。
「みる」について考える3日間でしたが、参加したその日から、まるっきり考え方が変わるという性質のワークショップではないような気がしています。
時間が経過してから、じわじわと自分の中で意味が大きくなっていく、”くさび”のような性質を持ったワークショップだったのではないでしょうか。
子どもたちと私たちにとって、この3日間が、絶対になくなることはない、ある種の経験として共有されたことは、なかなかに感動できることなのではないかと思っています。
山田
アーティスト/Artist
関川航平 / Kohei Sekigawa http://ksekigawa0528.wixsite.com/sekigawa-works
アーティスト/Artist
真 元 / Hazime Makoto http://makotohazime.wixsite.com/hazime
リンク / Link
『機械と芸術 -アート分析-』 / 『Machine and Art -Art Analysis-』
https://beigejackal76.sakura.ne.jp/event-item/2018/08/18638/
アーティスト/Artist
福田真知 / Masakazu Fukuda https://masakazufukuta.tumblr.com/
寺脇扶美 / Fumi Terawaki http://fumiterawaki.tumblr.com/
リンク / Link
トオンカフェ / TO OV cafe https://toovcafegallery.shopinfo.jp/
アーティスト/Artist
鈴木悠哉 / Yuya Suzuki https://www.yuyasuzuki.com/