天神山アートスタジオに滞在している、クレア&ショーンとその子供達と一緒に、札幌の凧名人、田中光夫さんのスタジオ訪問に行きました。田中さんは1970年代から国内外で沢山の賞を取っている、日本を代表する凧作家です。
スタジオ内は凧、凧、凧。
平面、立体、連凧、様々な形のものがスタジオいっぱいに広げられていました。ベンチャーズのバックミュージックの中、笑顔の田中さんと札幌凧の会の富樫和夫さんが迎えてくださいました。
クレアとショーンはオーストラリアから来た、現代アート作家。天神山ではピザエフェクトという展示をしています。展示の目玉は、正4面体の 立体凧です。
札幌に来た当初から、ショーンは凧作りに大変興味を持っていて、田中さんとコンタクトを取り、田中さん出演の滝川で行われたスカイスポーツフェアへ行ったり、と興味津々でした。ようやく9月の秋晴れの日曜日に スタジオ訪問が実現しました。
伝統的な和紙の日本柄の凧作りをデモンストレーションで行ってくださいました。凧は、祝い事、誕生日など育つ、昇進という願いを込めて揚げるものだそうです。
写真は、息子ジョナのワークショップ作品。筆使いがとてもいいですね。
凧の素材は、和紙だけでなく、 タイベックというジャンパーに使われる素材も使用されています。凧作りにおいては、風 の受けと逃がし方が鍵のようで、上部に付けた凧糸を引っ張り平面の凧を湾曲させ、風を逃がす構造にします。
凧の足となっているリボン状のものは、バランスをとるためのもの。凧だけでは上空でくるくる回ってしまうとか。風向き、風速次第で短く切り、調整するものだそうです。なんだかワクワクしますね。
日本の天候も変化してきているので、凧揚げが難しくなっているとのお話もありました。
ショーン、クレアの立体凧を見せると、富樫さんがボックスの凧を見せてくださいました。糸かけがとても複雑でしたが、これでも糸かけは少ない方だとか。
大人も子供も、みんなが目を輝かせていました。
田中さん、富樫さん優しく楽しいお人柄のおかげで、とても楽しいスタジオ訪問でした。凧揚げは冬が本番とのことですので、皆様も凧揚げしてみてはいかがでしょうか。
天神山アートスタジオにて、クレアとショーンの展示が2018年9月30日まで行われています。
立体凧の展示をしていますので、是非足を運んでみてください。
アーティスト/Artist
ショーン・コーデイロ & クレア・ヒーリー / Sean Cordeiro&Claire Healy http://www.claireandsean.com
リンク/Link
田中光夫 / たこあがれ凧工房
富樫和夫 / 札幌スポーツカイト・田中凧クラブ・札幌凧の会