2016年07月31日 創作活動滞在アーティストと市民の交流企画滞在者紹介
さっぽろ天神山アートスタジオ 滞在アーティストと市民の交流企画
『納谷真大、藤本道の稽古を見に行く』
7月28日(木) 15時半~17時 イレブンナイン稽古場
作品名 「そして誰もいなくなった」
◆滞在アーティストと市民の交流企画とは◆
さっぽろ天神山アートスタジオに滞在するアーティストと市民の交流を促進するため
アーティストが天神山を飛び出し地域や人に会いに行ったり、
市民がアーティストやアーティストの活動場所に積極的に出向いてゆく企画です。
市内某所、
というか札幌駅北口、東コンコース喫煙所前。
天神山アートスタジオの小林を囲む10数名。
これからみんなで「そして誰もいなくなった」の稽古場に向かいます。
歩いて、15分ぐらい。
稽古場に着くと、熱気ムンムンで稽古が行われていました。
初めて演劇の稽古を見たんですが、凄いですね。
この距離で、役者さんたちのぶつかり合いが行なわれています。
今回の作品は「そして誰もいなくなった」というアガサ・クリスティの名作。
内容は人がどんどん死んでゆくというような凄惨な感じなんですが、
法で裁けない悪、ものの善悪について問いかける内容です。
真剣な稽古の合間にも、見学者に丁寧な説明をしてくれる納谷さん。
中でも、「ミザンス」という言葉とともに演出についての話をしてくれたのが印象的でした。
演出というと、個々人の演技について修正をしてゆく作業なのかな?
と思っていたんですが、ここでいう納谷さんの演出は
どのように観客に見えるか、という俯瞰的な目線での演出でした。
映画監督ならばどのようなカットで撮影をするか、
漫画家であればコマ割りの様な部分を、平面的な舞台の中にどう表現してゆくか。
舞台にいる役者の位置・関係性に流れを生み出すことで、
物語の中に強弱をつけていく。
納谷さん曰く
「言葉が分からなくても、何が行われているのかが分かる、楽しめる作り方をしている」
確かに。
「稽古見たら内容分かっちゃうから行くのもあれだな・・・」と思っていて、
案の定、稽古場着いたら既に結構死んでて、「ウッ、ゥイー!」とか思ったんですけど、
そういうことじゃないんだ!
稽古見たからこそ、演劇の中に練り込んでいる緻密さ、深さに触れることができました。
さーこぞって、8月4日~8月7日はコンカリーニョに行きましょう。
今まで演劇見たことない、という方は是非。
見た後に、「うむーー・・・・・・すごい!!」と充実感に浸れること間違いなし。
ELEVEN NINES presents dEBoo 『そして誰もいなくなった』