2017年05月14日 滞在アーティストと市民の交流企画滞在者紹介
現在、さっぽろ天神山アートスタジオに滞在しているマンホン・ラム(ManHong Lam/オランダ)から
皆さんの「お話し」を募集しています。
(マンホンと息子のキーヨン)
彼女は当スタジオに3ヶ月間滞在するオランダのデザイナーで、
人々をつき動かす思考や動機、感情に興味を感じて作品制作を行っています。
主に、様々なクラフトを用いて、オブジェやインスタレーション制作と作品で表現しています。
(天神山での制作風景)
香港の制作では、現代の中国社会における神話の役割について学びました。
彼女は古い民話や神話といった物語が、現代においても何かを教えてくれるのかどうかに興味を持っています。
場所や時間に関係なくいつもそういった物語から私たちは何かを学ぶことができるのではないかと思っています。
マンホンが香港で見つけた物語のひとつに、清朝の皇帝とその3000の妾の物語があります。《3000の妾たちはみな皇帝の注意を引こうと試みていました。ある日、ある妾が皇帝がひとりの女性に興味があることに気付き、その女性を拉致して大きな石のカメに頭だけ残し入れてしまいました。嫉妬深いその妾は、カメに閉じ込めた女性に魔法の朝鮮ニンジンを与えたため、女性は死ぬことができず永遠に苦しむことになったのです。》
この物語をもとにマンホンは「Vonniskruik(判決の水差し)」と呼ばれる陶芸作品を作りました。この作品は二つの意味合いを示しています。一つは閉じ込められた妾の苦しみを表現している。もう一つは妾の首を切ることで、彼女を永遠の監獄から解放するという意味をもたせようとしています。
彼女はさっぽろ天神山アートスタジオでの制作で、みなさんの「お話」を聞きたいと思っています。
ご両親やおじいさん・おばあさんから聞いたような昔話や、いまだに覚えている不思議な話など、
(童話、民話、神話、怪談等、何でも結構です)
その話があなたにとってどんな意味を持っているのか、ぜひお聞かせください。
お問合せ/さっぽろ天神山アートスタジオ事務所
電話/011-820-2140 メールアドレス/info@tenjinyamastudio.jp 担当/小林
2017年05月14日 Resident滞在アーティストと市民の交流企画
現在、さっぽろ天神山アートスタジオに滞在しているマンホン・ラム(ManHong Lam/オランダ)から
皆さんの「お話し」を募集しています。
(マンホンと息子のキーヨン)
彼女は当スタジオに3ヶ月間滞在するオランダのデザイナーで、
人々をつき動かす思考や動機、感情に興味を感じて作品制作を行っています。
主に、様々なクラフトを用いて、オブジェやインスタレーション制作と作品で表現しています。
(天神山での制作風景)
香港の制作では、現代の中国社会における神話の役割について学びました。
彼女は古い民話や神話といった物語が、現代においても何かを教えてくれるのかどうかに興味を持っています。
場所や時間に関係なくいつもそういった物語から私たちは何かを学ぶことができるのではないかと思っています。
マンホンが香港で見つけた物語のひとつに、清朝の皇帝とその3000の妾の物語があります。《3000の妾たちはみな皇帝の注意を引こうと試みていました。ある日、ある妾が皇帝がひとりの女性に興味があることに気付き、その女性を拉致して大きな石のカメに頭だけ残し入れてしまいました。嫉妬深いその妾は、カメに閉じ込めた女性に魔法の朝鮮ニンジンを与えたため、女性は死ぬことができず永遠に苦しむことになったのです。》
この物語をもとにマンホンは「Vonniskruik(判決の水差し)」と呼ばれる陶芸作品を作りました。この作品は二つの意味合いを示しています。一つは閉じ込められた妾の苦しみを表現している。もう一つは妾の首を切ることで、彼女を永遠の監獄から解放するという意味をもたせようとしています。
彼女はさっぽろ天神山アートスタジオでの制作で、みなさんの「お話」を聞きたいと思っています。
ご両親やおじいさん・おばあさんから聞いたような昔話や、いまだに覚えている不思議な話など、
(民話、神話など、何でも結構です)
その話があなたにとってどんな意味を持っているのか、ぜひお聞かせください。
お問合せ/さっぽろ天神山アートスタジオ事務所
電話/011-820-2140 メールアドレス/info@tenjinyamastudio.jp 担当/小林
2017年05月12日 創作活動未分類滞在者紹介
2014年に続き、2回目の札幌国際芸術祭(=通称SIAF/さいあふ)がこの夏開催されるのにあたり、昨日、札幌のお父さん「テレビ塔」で記者発表がありました。記者発表の第二部として参加アーティストとゲストディレクターの大友良英さん、芸術の森美術館での展覧会を担当するキュレーターの藪前知子さんらによるトークセッションが行われました。そこには、1年以上前から札幌・北海道に入りSIAF2017で発表するための作品やプロジェクトを制作している、そして天神山アートスタジオでおなじみの、あのアーティストたちの姿が!
毛利悠子さんと堀尾貫太さん。(画像はArtAlert SapporoさんFB画像を拝借!)
(今回、記者発表には参加されていませんでしたが、梅田哲也さん、さわひらきさんも長期的に地域に関わりながら作品やプロジェクトに携わることをゲストディレクターの大友良英さんから期待されているアーティストです。「アーティスト・イン・レジデンスプロジェクト」)
毛利さんは、2014年の第1回目の時と二回連続して参加となります。1回目と2回目をつなぐような存在かもしれません。彼女は、SIAF2014ではもともとチ・カ・ホでのSencing Streams会場で作品を展示する予定が、町の中を視察したときに印象に残ったという「清華亭」でインスターレション作品を展示しました。この場所は、開拓が入るずっと以前から湧き水が吹き出ていた場所で、開拓初期からこの水源の周りで様々な営みが繰り広げられていたけれど、都市の開発の中で地上から水はなくなり、いまはひっそりと静かに忘れられているような場所だったのです。
このときの毛利さんのように、アーティスト自らが場所と出会い、自分のプロジェクトを行っていくというやり方を大友さんは彼ら4名のアーティストにやってほしかったのだそうです。
この夏、毛利さんは札幌市立大学を会場に新作の「音速」を用いた大規模インスタレーションを展開するようですよ。清家清の設計したインパクトある大学の建物が、おおきな楽器のようになるのかもしれません。建築は揺れるものじゃありませんが、そこでぴたっと止まってしまっているような空気は、たぶん震えたり、その場所に入った人といっしょに鳴ったりと、場所が生き物のようにかわるのかもしれません。普段は入ることのない場所にはいるのもわくわくしますね。
堀尾さんもまた、幾度となく札幌を訪れて見つけたふたつの場所、「藻岩山」と「ススキノ」二箇所で同時にプロジェクトを行います。「いつもは裏口からこっそり入っていくようなやり方をしていたけれど、(SIAF2017という行政が事務局を担うフェスティバルに参加するので)今回は、表玄関から入っていくようなやりかたで戸惑ったけれど、これまでやりたいなと思っていたけどできなかったことができた!」とわたしのツボに入る発言が飛び出していました。難しい状況や環境をひょうひょうと乗りこなすことができるのはアーティストの才能、強み、堀尾さんのプロジェクトもほんとうに楽しみです。
記者発表にいなかったけれど、梅田哲也さんもこうしていくつも場所をみつけ、サイトスペシフィックなプロジェクトを同時に数カ所でやるんだそうですー。真冬の梅田さんのプロジェクトチームは、探検隊のようでしたし、いつも獲物を持って帰ってくる狩人のようでした(笑)さわさんは、冬にヨンチア・チャンが展示した札幌軟石の倉庫をギャラリーにしている北海道教育大学のHUGが会場になるのだそうです。
全体を通して理解したのは、SIAF2017の作品やプロジェクト群は、現在(わたしがいまいるところ)とこれまでの全部を見せようとする欲張りかつ実験的なフェスティバルになりそうだということ。開催期間中もずっと滞在するアーティストがいたり(テニスコーツ@資料館)、同じ状態のものがひとつもない!と大友さんが豪語していたので、飽きずに何度もいくことになるのかも。何度も来てください。
これまでの歴史を振り返りながら現在を経験し、軽くスキップするように未来へまた進んでいくことをSIAF2017は示唆しようとしているのかもしれません。
天神山アートスタジオも、SIAF2017開催中には札幌市資料館で「アートとリサーチセンター」という北海道・札幌で滞在制作や発表を行ったアーティストたちの活動を調査記録するプロジェクトをやりますー。ここでも過去と現在を組み合わせながら、起こったことをそのままアーカイヴする、そしてこれらのデータやネットワークが他の人にも活用してもらえるよう公開データベースをつくる計画です。
最後に、もうひとつ感じたこと。
記者発表冒頭で、大友さんの説明のとき使われたモエレ沼公園の空撮写真のように、目の前にあるものを見つめつつ、同時に空から眺めるような、いろんな時間いっぺんに体験するような、俯瞰的な視点、鳥のようになって自由に眺める態度を体験する、そんな夏になりそう。それは、泡沫の夢のようなアートフェスティバルだからできることかもしれません。
まじで楽しみです!!MO
2017年05月7日 滞在者紹介
今日はゴールデンウィーク最終日、暖かい日差しの下、滞在者の宮川さんと佐藤さんの紹介です。
Today is the last day of the spring vacation. This is Miyakawa-san and Sato-san.
宮川さんは幼い頃ロシア文学に興味を持ち、それをきっかけに芸術の世界に足を踏み入れたとのこと。
実際にロシアで留学、通訳としても働いていたことも。その後、世界各国で作品を発表しています。
Miyakawa-san was interested in arts and culture as a result of her encounter with Russian literature, when she was an elementary student. She studied abroad in Russia and also worked as an interpreter. After that, she worked in various countries.
そんな宮川さんは、現在市内ギャラリーで個展を開催中。
She is holding an exhibition in Sapporo now.
個展/マイ・ネーム・イズ・チャパ 会場/クラークギャラリー+SHIFT
会期/2017年5月3日(水)~31日(水) HP/http://www.clarkgallery.co.jp/
Exhibition/MY NAME IS CHAPA Place/Clark Gallery+SHIFT
Date/May 3rd – 31st, 2017 HP/http://www.clarkgallery.co.jp/
宮川未都子/Mitsuko Miyakawa
1998年から文化学院芸術家で学び、6年間ニューヨークへ美術留学した後、サンクトペテルクブルグで個展を開催し、帰国後は長野県を拠点に、フィンランド、フランス、ドイツ、ポーランド、アメリカ、日本で作品を発表。
She studied at the Bunka Gakuin from 1998, she also studied art in New York from 2000 for 6 years and then held a solo exhibition in St. Petersburg in 2006. After returning to Japan, she was based in Nagano Prefecture, then produced her works in Finland, France, Germany, Polish, American, and some Japanese cities.
2017年05月7日 Resident
今日はゴールデンウィーク最終日、暖かい日差しの下、
滞在者の宮川さんと佐藤さんの紹介です。
宮川さんは幼いころにロシア文学に興味を持ち、実際に留学、通訳としても働いていたとの事。
その後、世界各国で作品を発表しています。
そんな宮川さんは、現在市内ギャラリーで個展を開催中。
個展/MY NAME IS CHAPA 場所/Clark Gallery+SHIFT
日時/2017年5月3日(水)~5月31日(水) HP/http://www.clarkgallery.co.jp/
宮川未都子
小学生の頃にロシア文学との出逢いをきっかけに芸術文化へ興味を持ち、モスクワ留学、通訳の職を経て、自らが芸術を志すようになりました。1998年から文化学院芸術家で学び、6年間ニューヨークへ美術留学した後、サンクトペテルクブルグで個展を開催し、帰国後は長野県を拠点に、フィンランド、フランス、ドイツ、ポーランド、アメリカ、日本で作品を発表。
2017年05月5日 創作活動滞在者紹介
ゴールデンウィークということで、北海道美深町からやってきた菅 定さんです。
昨年の12月終わりにも家族で滞在、大通りビッセのギャラリーで展示を行っていました。
前回滞在の時の紹介はこちら↓
今回の滞在では自身のアトリエと違う環境で、普段試せない実験的な制作をしています。
どんな実験をしているのか少し見せていただきました。
こちら、テーブルに固定されている黒いストローのようなもの。
“カメラ・ルシーダ”という道具。
100年以上前からあるデッサンの時の補助器具なんだそうです。
カメラ・ルシーダを覗くと、描きたい物体や光景と描くための紙とを同時に二重写しのように見ることができる。これによって画家は、目の前の光景から手もとの紙へ、遠近法の要となる部分の点や物体の輪郭線を転写できるので、遠近感の正しい透視画や本物そっくりの絵を描くことができる。(Wikipediaより)
という代物。実際に覗かせてもらいました。
先っぽの1cm幅ほどの小さいガラス(鏡)を真上から覗くと…
紙の上に前方の木が写り込んで、鉛筆の線と重なって見える!
(これなら絵心のない私も描けるかも…)
風景やテーブルの上の花瓶、人物など様々な対象をカメラ・ルシーダを覗いて描き、作品にどんな風に活用できるかを模索しているということでした。
暖かい日差しと桜の季節。外で絵を描くには絶好の季節です。
Moe