2018年05月31日 Ordinary桜
今年春に完成した天神山MAP。みなさんご覧になったでしょうか?
豊平区の地域振興課の方々とまちづくり会「いきいき南平岸」、地域のみなさんと一緒に制作したものです。
そんな天神山マップを手に周辺を歩きながら制作を担当した方のお話を聞く会が5月25日(金)に行われました。
雲行きの怪しい日でしたが、散策には丁度良い日差しで、2時間かけて天神山を歩きました。
天神山マップで紹介されている見所12箇所のうち10箇所を回れるルートとその時のこぼれ話を紹介します。
まずは、この天神山アートスタジオ(マップナンバー4)。
建物は平成元年に札幌国際ハウスとして建てられました。その後平成20年に一度閉館し、2014年5月31日に天神山アートスタジオとして再オープンしたのです。
続いて桜林(7)へ。
ピンク色の絨毯!この日も近くの幼稚園の子供たちが芝生の上の桜を舞い上げて遊んでいました。
天神山の桜は本当に種類がたくさんあり、なが〜く楽しめるのです。
最後を飾るのが3種類の八重桜。この八重桜を観に来る方が本当の”天神山通”だとかなんとか…。
こちらは日本庭園(5)。
この庭園も平成元年に国際ハウスが建てられると同時に、海外の研究者の方々を迎えるのに日本らしい風景をということで整備された場所だそうです。京都の造園家の方にアドバイスをもらい、京都と北海道の気候の差なども考慮して設計されました。この庭の奥には隠れた道があったりもします。
そして展望テラスと芝生広場(3)、チャシ跡に立ち寄り、相馬神社(6)へ。
このご神木は樹齢300年を超えるシバクリです。大きいですね…。
相馬神社では毎年9月にお祭りが開催され、朝周辺の地域からお神輿が集まってきます。
また子ども相撲やのど自慢、まっすぐに延びる急勾配の坂道の前には屋台がならびとても賑わいます。
続いて相馬神社を出て右手澄川駅方面に少し歩いた信号機の前。ここで豊平区と南区の区ざかいがあります。
この場所に本願寺道路(8)の終点の石碑があります。
ここが終点という本願寺道路。平岸、真駒内、定山渓、洞爺湖、そして起点の伊達と続く道で、東本願寺の僧侶たちによって1年3ヶ月という短期間で作られた道です。距離は約103km、大変な思いをして作られた道なんですね。
詳しいお話はこちらのHPが参考になります。札幌の文化遺産(さっぽろふるさと文化百選)本願寺街道
こちらは平岸天満宮・太平山三好神社(9)
あれ?名前が二つ?と思った方もいるでしょう。なんと一つのお社に2つの神様が祀られているのです。
平岸天満宮は福岡県から、太平山三好神社は秋田県からそれぞれ分霊を受け祀られました。そして天神山が札幌市がこの土地を管理することになった際、一緒に祀られるようになったそうです。
毎年6月にお祭りがあり、2日目には舞殿で神楽の奉納も行われます。
すぐ横には小さなお社の天神山稲荷神社もあり、天神山には神様がたくさん集まっています。
つづいて、久保栄文学碑(10)、平岸林檎園記念歌碑(11)を見て、最後に天神藤(2)へ。
この豪華な藤棚は、樹齢200年を超える北海道で一番古い藤なんだそう。
開拓時代に盆栽として持っていたものを植え丹精込めて育てられたもので、毎年すばらしい花を咲かせ見せてくれます。
藤の花は6月上旬まで見ることができます。
その他天神山マップには平岸の土地の歴史、開拓の歴史なども載っています。
スタジオでも配布していますので、みなさんもお手に取って天神山をぐるりと回ってみてくださいね。
Moe
リンク/Link
豊平区地域振興課 http://www.city.sapporo.jp/toyohira/index.html
2018年05月31日 日常桜
今年春に完成した天神山MAP。みなさんご覧になったでしょうか?
豊平区の地域振興課の方々とまちづくり会「いきいき南平岸」、地域のみなさんと一緒に制作したものです。
そんな天神山マップを手に周辺を歩きながら制作を担当した方のお話を聞く会が5月25日(金)に行われました。
雲行きの怪しい日でしたが、散策には丁度良い日差しで、2時間かけて天神山を歩きました。
天神山マップで紹介されている見所12箇所のうち10箇所を回れるルートとその時のこぼれ話を紹介します。
まずは、この天神山アートスタジオ(マップナンバー4)。
建物は平成元年に札幌国際ハウスとして建てられました。その後平成20年に一度閉館し、2014年5月31日に天神山アートスタジオとして再オープンしたのです。
続いて桜林(7)へ。
ピンク色の絨毯!この日も近くの幼稚園の子供たちが芝生の上の桜を舞い上げて遊んでいました。
天神山の桜は本当に種類がたくさんあり、なが〜く楽しめるのです。
最後を飾るのが3種類の八重桜。この八重桜を観に来る方が本当の”天神山通”だとかなんとか…。
こちらは日本庭園(5)。
この庭園も平成元年に国際ハウスが建てられると同時に、海外の研究者の方々を迎えるのに日本らしい風景をということで整備された場所だそうです。京都の造園家の方にアドバイスをもらい、京都と北海道の気候の差なども考慮して設計されました。この庭の奥には隠れた道があったりもします。
そして展望テラスと芝生広場(3)、チャシ跡に立ち寄り、相馬神社(6)へ。
このご神木は樹齢300年を超えるシバクリです。大きいですね…。
相馬神社では毎年9月にお祭りが開催され、朝周辺の地域からお神輿が集まってきます。
また子ども相撲やのど自慢、まっすぐに延びる急勾配の坂道の前には屋台がならびとても賑わいます。
続いて相馬神社を出て右手澄川駅方面に少し歩いた信号機の前。ここで豊平区と南区の区ざかいがあります。
この場所に本願寺道路(8)の終点の石碑があります。
ここが終点という本願寺道路。平岸、真駒内、定山渓、洞爺湖、そして起点の伊達と続く道で、東本願寺の僧侶たちによって1年3ヶ月という短期間で作られた道です。距離は約103km、大変な思いをして作られた道なんですね。
詳しいお話はこちらのHPが参考になります。札幌の文化遺産(さっぽろふるさと文化百選)本願寺街道
こちらは平岸天満宮・太平山三好神社(9)
あれ?名前が二つ?と思った方もいるでしょう。なんと一つのお社に2つの神様が祀られているのです。
平岸天満宮は福岡県から、太平山三好神社は秋田県からそれぞれ分霊を受け祀られました。そして天神山が札幌市がこの土地を管理することになった際、一緒に祀られるようになったそうです。
毎年6月にお祭りがあり、2日目には舞殿で神楽の奉納も行われます。
すぐ横には小さなお社の天神山稲荷神社もあり、天神山には神様がたくさん集まっています。
つづいて、久保栄文学碑(10)、平岸林檎園記念歌碑(11)を見て、最後に天神藤(2)へ。
この豪華な藤棚は、樹齢200年を超える北海道で一番古い藤なんだそう。
開拓時代に盆栽として持っていたものを植え丹精込めて育てられたもので、毎年すばらしい花を咲かせ見せてくれます。
藤の花は6月上旬まで見ることができます。
その他天神山マップには平岸の土地の歴史、開拓の歴史なども載っています。
スタジオでも配布していますので、みなさんもお手に取って天神山をぐるりと回ってみてくださいね。
Moe
リンク/Link
豊平区地域振興課 http://www.city.sapporo.jp/toyohira/index.html
2018年05月30日 Creative activityOrdinary滞在アーティストと市民の交流企画
2018年4月27日(金)
今年度第1回目となる、庭Pを行いました。
活動名は「土のpH値を調べる」という、何とも渋い活動です。
さっそく、pH値計るセットを用意。天神山のゴミになりそうだった空きビンと、天神山の庭の地図です。
下調べによると、植物が育ちやすいのは中性~弱酸性の土とのこと。
逆にアルカリ性の土地は植物には厳しい環境のようです。
まずは、この空きビンに調査したい場所の土を入れてゆきます。
ちゃっちゃと、簡単なものです。ミミズもいて、案外いい土なのかもしれませんよ。
手伝ってくれているのは、地域まちづくりNPOの梅津さんです。
そして、土を入れたビンに水を入れます。
で、ワチャワチャーっと振って混ぜます。
振ってくれているのは、こちらもボランティア参加の川島さんです。
で、混ぜたらしばらく放置します。
暇なので、コーヒー飲んで、ついでにコーヒーのpH値も計ってみました。
ちなみにpH値についてですが、これで調べます。
酸性1(赤) ← 中性7 → アルカリ性14(黒) ※天神山滞在者の長坂さんより提供
コーヒーは赤よりなので酸性です。
さあ、どんな感じになるんでしょうか―!!!
はいっ! 劇的な違いを期待していましたが、現実は無常!!
基本は、どこも弱酸性って感じですね。
①だけ、少しアルカリせいになっているのはなんででしょうね。
素人が活動をすると、謎ばかりが生まれてきます。続けてゆけば何かしらわかって来るんでしょうか。
とりあえず、天神山アートスタジオの庭は基本が弱酸性ということで、
どんな植物を植えても大体大丈夫だということが分かりました。
そんな1日でした。
小林
☆活動について☆
時期/2018年4月~10月(予定)
日時/毎月、第三日曜日の13:30~14:30(アート&ブレックファストデー実施美の午後)
内容/アートスタジオの庭部分を活用した環境作り。
例) 花や野菜の生育、落ち葉による土づくり、自然酵母作り等
雨天中止、予約不要、参加無料、汚れてもいい服装でお越しください。
☆お問い合わせ☆
事業担当 / 小林
連絡先 /info@tenjinyamastudio.jp 011-820-2140 まで
リンク/Link
アート&ブレックファストデー / Art&BreakfastDay
庭プロジェクト / Garden Project
2018年05月30日 創作活動日常滞在アーティストと市民の交流企画
2018年4月27日(金)
今年度第1回目となる、庭Pを行いました。
活動名は「土のpH値を調べる」という、何とも渋い活動です。
さっそく、pH値計るセットを用意。天神山のゴミになりそうだった空きビンと、天神山の庭の地図です。
下調べによると、植物が育ちやすいのは中性~弱酸性の土とのこと。
逆にアルカリ性の土地は植物には厳しい環境のようです。
まずは、この空きビンに調査したい場所の土を入れてゆきます。
ちゃっちゃと、簡単なものです。ミミズもいて、案外いい土なのかもしれませんよ。
手伝ってくれているのは、地域まちづくりNPOの梅津さんです。
そして、土を入れたビンに水を入れます。
で、ワチャワチャーっと振って混ぜます。
振ってくれているのは、こちらもボランティア参加の川島さんです。
で、混ぜたらしばらく放置します。
暇なので、コーヒー飲んで、ついでにコーヒーのpH値も計ってみました。
ちなみにpH値についてですが、これで調べます。
酸性1(赤) ← 中性7 → アルカリ性14(黒) ※天神山滞在者の長坂さんより提供
コーヒーは赤よりなので酸性です。
さあ、どんな感じになるんでしょうか―!!!
はいっ! 劇的な違いを期待していましたが、現実は無常!!
基本は、どこも弱酸性って感じですね。
①だけ、少しアルカリせいになっているのはなんででしょうね。
素人が活動をすると、謎ばかりが生まれてきます。続けてゆけば何かしらわかって来るんでしょうか。
とりあえず、天神山アートスタジオの庭は基本が弱酸性ということで、
どんな植物を植えても大体大丈夫だということが分かりました。
そんな1日でした。
小林
☆活動について☆
時期/2018年4月~10月(予定)
日時/毎月、第三日曜日の13:30~14:30(アート&ブレックファストデー実施美の午後)
内容/アートスタジオの庭部分を活用した環境作り。
例) 花や野菜の生育、落ち葉による土づくり、自然酵母作り等
雨天中止、予約不要、参加無料、汚れてもいい服装でお越しください。
☆お問い合わせ☆
事業担当 / 小林
連絡先 /info@tenjinyamastudio.jp 011-820-2140 まで
リンク/Link
庭プロジェクト / Garden Project
2018年05月29日 Creative activityOrdinaryOther未分類 @en
日中の気温14℃の札幌の家をでて北海道新千歳空港から4時間ちょっとで高雄国際空港へと向かい深夜に市内の窓のないシングルルームに着たどり着く。翌日に台湾の東海岸「台東地域」へ夜の道をシュールンのパートナー、キャムが運転する車で向かったのは5月19日のことだ。この車には、高雄で迎えてくれたシュールンと一人娘、今年から始めた交換プログラムの最初のアーティスト梅田哲也さんが同乗していた。約4時間のドライブだった。高雄から台湾駅までは台鉄の一番早い電車でも2時間半はかかる。
我々は都蘭(ドゥーラン)地区の地元家族が営む一泊500NTDの民宿に到着した。片言の日本語を話すおかあさんが出迎えてくれた。実際のところ、忙しさにかまけて情報収集をしなかったので前情報がほとんどなかったし、いろいろと面食らうこともあったけれど、プロジェクトについては梅田さんだから、ぜったいなんとかなるわと考えていた。結果は、50カ所以上蚊に食われ、20本以上のペットボトルのドリンクを買い、日焼け止めをまたたくまに洗い流す汗と、最後には慣れないエアコンの冷気でひどい風邪をひくという8日間だった。
そもそも台東を拠点にレジデンスを運営するアーティストのシュールン・ウーと出会ったのは、2017年度にコマンドNが開催したアーティスト自身のトランスフォーマティブな展開を目的としたMove Arts Japanレジデンスプログラムを通じてである。アーティストは国内複数箇所のAIR拠点をひと月半かけて回るという移動型のレジデンス・プログラムだ。このプログラムにより、シュールンはさっぽろ天神山アートスタジオに2週間滞在した。
台湾とコマンドNとの交流で選ばれて来日していたシュールンは、彼女自身が台湾原住民出身であり、大学時代からの研究フィールドであった台湾東海岸エリアに拠点を移し生活を始めたこと。台湾原住民について、台東エリアについてやレジデンス拠点の運営や、環境保護地区公園でのカフェの運営、生活する中でおこる様々な出来事、リゾート開発しようとしている政府に、やみくもにツーリスト向けのホテルを建設したりするありきたりな開発事業を行う代わりにアートフェスティバルをやらないかと交渉して実際にやることになったという話。聞いてしまって「台東にいきたい」と思った。
ほどなくして、シュールンから交換プログラムのオファーがあり、さっぽろ天神山アートスタジオから3名の招待アーティスト候補をTEC LAND ARTS FESTIVAL 2018に対して提出することになった。その結果、選ばれたのが梅田さんだった。
インターナショナル・アーティスト4名、台湾アーティスト8名が参加するアーティスト・イン・レジデンスプログラム、北海道からマレウレウも参加する満月の晩の音楽ライブ、開催地域にある工房やアートスペースで同時に開催されるオープンスタジオや、アートマーケットの開催といった多彩なフェスティバルの運営は、国の補助を得て地域で生活する人々が担っている。運営の中心メンバーはほとんどが女性であり、ハニーいわく超少人数の「ママ・チーム」で切り盛りしている。ミーティングもアーティストのリサーチのアテンドも当たり前のようにこども同伴だ。たいへんだろうけど、理想的じゃないか家族と生活があって、、とほんのちょっとさみしくなった笑。でもあまりにも蚊に襲われたり、あまりに暑かったり、あまりに会うひと会うひとがおだやかだったり、パーマカルチャーなひとが翌日の早朝に出発をひかえているのにあってくれたり、民宿のおかあさんが毎朝コーヒー作ってくれたり、ハニーや阿紀さんとバライ一家がいろんな場所に連れてってくれたり友達を紹介してくれたり、アーティストがひとつひとつにであっているのを眺めたり、猿が山の斜面をポップコーンめがけて走りおりたり、パイナップルの畑とか、塩気の薄いごはんとか、なりすぎのマンゴーとか、全身にタトゥーの入ったマオリのジョージとか、果物すきで真面目なダニエルとかそんな見慣れない風景といつもと違う時間の中にちゃぷちゃぷつかっている間に、いや、たぶん一瞬でどうでもいいことになっていった。帰国したいまは日本語を話す歳をとったひとと若いひとについて、またこのエリアに入ったキリスト教宣教師とそれを受け止めた土地の反応について、もっと知りたくなっている。
さて、本題です、梅田さんはなにをするのか。
ここで制作される作品について、やったことないからやってみたい、あのひとたちとやってみたいというポツポツとしたヒントはこぼれてくる。得意な受け身の本領発揮となるのだろう、また、数日間のリサーチに同行してみて、アーティストはほんとうによく「みている」、すごいひとだなと感心する。台東駅から車で40分くらい離れている都蘭地区から、山に向かってどんどん奥まですすんでいく見晴らしの山の中腹で作品を制作する。その場所は、7月15日からの豊年祭に向けてアミ族の少年たちが集まりトレーニングを行う山の家のそば。これまでの技術に加え、この「機会」、場所やひとにであって開発されるであろう新しい技術もみることができるだろう。
オープニングは6月29日(金)、会期中に台湾へ行くことができるひとは、ぜひみにいってほしい。
作品の場所_google map_月光小桟 / 女妖在説画芸廊 / 月光咖啡屋
台湾の東海岸には、日常を忘れさせてくれる楽園があるのじゃなく「生活」がある。だから、このフェスティバルにアーティスト・イン・レジデンスがフィットするのだろう。営みとはリアリティだ、そこにあらがわないで暮らすというのは、そのときそのときに正面からつきあってそのつど考えてはやってみるとかやめてみることの繰り返しなんじゃないだろうか。それだけのことだし、しまいまでそれができたらすごいなと思う。その過ごしかたはまるでこども時間でだからわけもなくにやけてくる。
思っていたよりはるかに遠かった台東、だけどまた行きたい。こんや札幌からみる満月はあの海の上でもぽっかりときれいにみえるのだろう。MO
【関連リンク/PDF資料】
○2018台湾東海岸大地芸術祭
TAIWAN EAST COAST (TEC) LAND ARTS FESTIVAL 2018
会期:2018年6月29日ー11月30日
○台湾東海岸エリアについて
https://www.eastcoast-nsa.gov.tw/ja-jp
○AIR招聘アーティスト(日本)梅田 哲也
○AIR招聘アーティスト(日本)菅野 麻衣子
http://2016.teclandart.tw/project/maikosuganojp/
○音楽祭の招聘アーティスト(日本)マレウレウ*6/30に出演
http://www.tonkori.com/profile/
○Move Arts Japanレジデンスプログラム
https://movearts.jp/air2017-ja
○さっぽろ天神山アートスタジオ
https://beigejackal76.sakura.ne.jp/
【問い合わせ先】
フェスティバルのこと、現地へのアクセスなどもう少し詳しいことが知りたいかたは
小田井 (さっぽろ天神山アートスタジオAIRディレクター)まで。
info [AT] beigejackal76.sakura.ne.jp
TEL 080-3234-0228(直通)
2018年05月29日 その他創作活動日常未分類
日中の気温14℃の札幌の家をでて北海道新千歳空港から4時間ちょっとで高雄国際空港へと向かい深夜に市内の窓のない1泊/1,080NTDのゲストハウスに着たどり着く。翌日に台湾の東海岸「台東地域」へ夜の道をシュールンのパートナー、キャムが運転する車で向かったのは5月19日のことだ。この車には、高雄で迎えてくれたシュールンと一人娘、今年から始めた交換プログラムの最初のアーティスト梅田哲也さんが同乗していた。約4時間のドライブだった。高雄から台東駅までは台鉄の一番早い電車でも2時間半はかかる。
我々は都蘭(ドゥーラン)地区の地元家族が営む一泊500NTDの民宿に到着した。片言の日本語を話すおかあさんが出迎えてくれた。実際のところ、忙しさにかまけて情報収集をしなかったので前情報がほとんどなかったし、いろいろと面食らうこともあったけれど、プロジェクトについては梅田さんだから、ぜったいなんとかなるわと考えていた。結果は、50カ所以上蚊に食われ、20本以上のペットボトルのドリンクを買い、日焼け止めをまたたくまに洗い流す汗と、最後には慣れないエアコンの冷気でひどい風邪をひくという8日間だった。
そもそも台東を拠点にレジデンスを運営するアーティストのシュールン・ウーと出会ったのは、2017年度にコマンドNが開催したアーティスト自身のトランスフォーマティブな展開を目的としたMove Arts Japanレジデンスプログラムを通じてである。アーティストは国内複数箇所のAIR拠点をひと月半かけて回るという移動型のレジデンス・プログラムだ。このプログラムにより、シュールンはさっぽろ天神山アートスタジオに2週間滞在した。
台湾とコマンドNとの交流で選ばれて来日していたシュールンは、彼女自身が台湾原住民出身であり、大学時代からの研究フィールドであった台湾東海岸エリアに拠点を移し生活を始めたこと。台湾原住民について、台東エリアについてやレジデンス拠点の運営や、環境保護地区公園でのカフェの運営、生活する中でおこる様々な出来事、リゾート開発しようとしている政府に、やみくもにツーリスト向けのホテルを建設したりするありきたりな開発事業を行う代わりにアートフェスティバルをやらないかと交渉して実際にやることになったという話。聞いてしまって「台東にいきたい」と思った。
ほどなくして、シュールンから交換プログラムのオファーがあり、さっぽろ天神山アートスタジオから3名の招待アーティスト候補をTEC LAND ARTS FESTIVAL 2018に対して提出することになった。その結果、選ばれたのが梅田さんだった。
インターナショナル・アーティスト4名、台湾アーティスト8名が参加するアーティスト・イン・レジデンスプログラム、北海道からマレウレウも参加する満月の晩の音楽ライブ、開催地域にある工房やアートスペースで同時に開催されるオープンスタジオや、アートマーケットの開催といった多彩なフェスティバルの運営は、国の補助を得て地域で生活する人々が担っている。運営の中心メンバーはほとんどが女性であり、ハニーいわく超少人数の「ママ・チーム」で切り盛りしている。ミーティングもアーティストのリサーチのアテンドも当たり前のようにこども同伴だ。たいへんだろうけど、理想的じゃないか家族と生活があって、、とほんのちょっとさみしくなった笑。でもあまりにも蚊に襲われたり、あまりに暑かったり、あまりに会うひと会うひとがおだやかだったり、パーマカルチャーなひとが翌日の早朝に出発をひかえているのにあってくれたり、民宿のおかあさんが毎朝コーヒー作ってくれたり、ハニーや阿紀さんとバライ一家がいろんな場所に連れてってくれたり友達を紹介してくれたり、アーティストがひとつひとつにであっているのを眺めたり、猿が山の斜面をポップコーンめがけて走りおりたり、パイナップルの畑とか、塩気の薄いごはんとか、なりすぎのマンゴーとか、全身にタトゥーの入ったマオリのジョージとか、果物すきで真面目なダニエルとかそんな見慣れない風景といつもと違う時間の中にちゃぷちゃぷつかっている間に、いや、たぶん一瞬でどうでもいいことになっていった。帰国したいまは日本語を話す歳をとったひとと若いひとについて、またこのエリアに入ったキリスト教宣教師とそれを受け止めた土地の反応について、もっと知りたくなっている。
さて、本題です、梅田さんはなにをするのか。
ここで制作される作品について、やったことないからやってみたい、あのひとたちとやってみたいというポツポツとしたヒントはこぼれてくる。得意な受け身の本領発揮となるのだろう、また、数日間のリサーチに同行してみて、アーティストはほんとうによく「みている」、すごいひとだなと感心する。台東駅から車で40分くらい離れている都蘭地区から、山に向かってどんどん奥まですすんでいく見晴らしの山の中腹で作品を制作する。その場所は、7月15日からの豊年祭に向けてアミ族の少年たちが集まりトレーニングを行う山の家のそば。これまでの技術に加え、この「機会」、場所やひとにであって開発されるであろう新しい技術もみることができるだろう。
オープニングは6月29日(金)、会期中に台湾へ行くことができるひとは、ぜひみにいってほしい。
作品の場所_google map_月光小桟 / 女妖在説画芸廊 / 月光咖啡屋
台湾の東海岸には、日常を忘れさせてくれる楽園があるのじゃなく「生活」がある。だから、このフェスティバルにアーティスト・イン・レジデンスがフィットするのだろう。営みとはリアリティだ、そこにあらがわないで暮らすというのは、そのときそのときに正面からつきあってそのつど考えてはやってみるとかやめてみることの繰り返しなんじゃないだろうか。それだけのことだし、しまいまでそれができたらすごいなと思う。その過ごしかたはまるでこどもの時間でだからわけもなくにやけてくる。
思っていたよりはるかに遠かった台東、だけどまた行きたい。こんや札幌からみる満月はあの海の上でもぽっかりときれいにみえるのだろう。MO
【関連リンク/PDF資料】
○2018台湾東海岸大地芸術祭
TAIWAN EAST COAST (TEC) LAND ARTS FESTIVAL 2018
会期:2018年6月29日ー11月30日
○台湾東海岸エリアについて
https://www.eastcoast-nsa.gov.tw/ja-jp
○AIR招聘アーティスト(日本)梅田 哲也
○AIR招聘アーティスト(日本)菅野 麻衣子
http://2016.teclandart.tw/project/maikosuganojp/
○音楽祭の招聘アーティスト(日本)マレウレウ*6/30に出演
http://www.tonkori.com/profile/
○Move Arts Japanレジデンスプログラム
https://movearts.jp/air2017-ja
○さっぽろ天神山アートスタジオ
https://beigejackal76.sakura.ne.jp/
【問い合わせ先】
フェスティバルのこと、現地へのアクセスなどもう少し詳しいことが知りたいかたは
小田井 (さっぽろ天神山アートスタジオAIRディレクター)まで。
info [AT] beigejackal76.sakura.ne.jp
TEL 080-3234-0228(直通)
2018年05月26日 交流スタジオ創作活動日常滞在アーティストと市民の交流企画滞在者紹介
わわっと、賑やかな感じですね。
こちらは、NPO法人日本ホスピタル・クラウンのみなさんです。
ホスピタル・クラウンとは名前の通り活動の中心を病院で行なっており、
こちらの道化師達が子供からお年寄りまでの幅広い世代に喜びや笑顔を提供しているのです。
現在、北海道から沖縄まで日本全国87の病院で定期的に活動しているとの事。
詳しくはHPをご覧ください。⇒ NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会
今回天神山では、クラウンショーの練習だけでなくクラウン体験講座を開催しておりました。
Facebookページにも色々と情報が載っていますので、ぜひこちらもご覧いただければ幸いです。
小林
アーティスト/Artist
NPO法人 ホスピタル・クラウン協会 / NPO Hospital Clown Japan
HP http://www.hospital-clown.jp/index.html
https://www.facebook.com/hospitalclown/