2018年07月15日 創作活動滞在者紹介
昨日まで滞在していた仙台のシェイクスピアカンパニーの下館和巳さんそして役者の皆さんです。
7月14日(土)に札幌中心にある「かでるホール」で公演された「アイヌ オセロ」のため、仙台より海を渡ってやってきました。
主宰・演出の下館和巳さんが天神山アートスタジオに初めてやってきたのは2016年の夏。
それから2年間、幾度も北海道に足を運び、今の時代にあった「アイヌ オセロ」を公演するため北海道大学や阿寒などを訪れ、秋辺デポさんに出会い共同演出の「アイヌ オセロ」が出来上がったのだそうです。
そして「アイヌ オセロ」下館さんに招待していただき舞台を観に行ってきました。
オセロの原作は黒人軍人のオセロが白人女性の妻デズデモーナの悲劇を描いているイェイクスピア四大悲劇の一つです。
「アイヌ オセロ」は舞台を江戸末期の道東。仙台藩士の東北弁とアイヌ語と歌と踊りで進みます。
アイヌのオセロと倭人のデズマ。そして2人の中を引き裂く大悪党はアイヌと倭人のハーフのイイヤゴ。イイヤゴは仙台藩エトロフ脇陣屋の頭を任されるオセロに嫉妬し、デマスが浮気をしていると吹き込みます。
「悪い倭人と良いアイヌがいれば、良い日本人もいれば悪いアイヌもいたはず。白が善、黒が悪という見方は変化してきていると感じる」と下館さんがいっていました。
学校で習う歴史と、その時代の一人一人の記憶にある歴史(?)は異なり簡単に善悪を決められないものだと思うのです。
今の時代にある移民問題や差別とも交差するこの舞台に最後泣かされてしまい、そして舞台挨拶で下館さんが登壇したときさらに涙が増し「下館さんおめでとう!」と心の中で叫んでしまったのでした。
この2年間札幌に、天神山アートスタジオに通い作り上げた作品は私にとっても生まれたて赤子のような存在になっていったのだと思います。
北海道開拓150周年のこの年に「アイヌ オセロ」が海を渡ってきたのも、きっと偶然ではないのでしょうね。
下館さん、そして役者のみなさんお疲れ様でした!
Moe
アーティスト/Artist
シェイクスピアカンパニー / shakespeare company https://www.shakespeare-company.net/
下館 和己 / Shimodate,Kazumi https://beigejackal76.sakura.ne.jp/?s=%E4%B8%8B%E9%A4%A8
犾守 勇/ Izumori, Osamu
石田 愛 / Ishida, Ai
香田 志麻/ Kouda,
加藤 捺紀/ Kato, natsuki
中野 莉嘉/ Nakano, Rika
ササキ けんじ/ Sasaki, Kenji
水戸 貴文/ Mito, Takafumi
及川 寛江/ Oikawa, Hiroe
藤井 優/ Fujii yutaka
増田 寛子/ Masuda, Hiroko
千葉 絵里奈/ Chiba, Erina
リンク/Link
北海道新聞7/12記事 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/208057